《書評》ブランド人になれ!会社の奴隷解放宣言(田端信太郎/NewsPicks BOOK)の感想
田端信太郎/NewsPicks BOOK
1.本を読んだきっかけ
Twitterでしきりに見かけたのは、この本の表紙です。自分自身、パラレルキャリアを目指し始めたこともあり、「ブランド人とは何だろうか。」という問いに答えてくれること期待して購入しました。
また、副題の「会社の奴隷解放宣言」という表現が気になりました。私は今でも会社員ですが、「会社の奴隷だったんではないか。」と思うことがあったからです。この答えあわせを、自分なりに本を通じてしてみることにしました。
2.著者
田端信太郎
会社員生活は、NTTデータの営業からスタート。たった2年でしたが、がむしゃらに働き、社会人の基礎を徹底的にマスターしたようです。そして、リクルート、ライブドア、LINE、ZOZOと名だたる最先端企業に、全て引き抜かれて渡り歩いています。しかも、プロ野球選手以上の収入とのこと。リクルート時代には、一世を風靡したフリーペーパー「R25」を立ち上げた張本人です。
自分しかできないことを求めて奔走していくアグレッシブさ。
Twitterを見ていると、よく見かけるのがオンラインサロン「田端大学」です。
camp-fire.jp
田端塾長から直接、ブランド人になるためのイロハをご指導いただけます。オンラインサロン自体の利用経験がないので、近々で何かオンラインサロンに加入してみたいと思います。
3.本の構成
- 第1章:君は誰を笑顔にしたか?
- 第2章:己の名をあげろ
- 第3章:会社なんて幻想だ。大いに利用せよ
- 第4章:市場を支配しろ
- 第5章:発信者たれ!
- 第6章:真っ当な人間であれ
- 第7章:たかがカネのために働くな
- おわりに
読書が苦手な方でもサラッと2時間くらいで読了できるこの本は、かの有名なロングセラー本『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦① ブランド人になれ!』にインスパイアされて、書かれたようです。
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!
- 作者: トム・ピーターズ,Tom Peters,仁平和夫
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 51回
- この商品を含むブログ (89件) を見る
4.オススメの理由
会社で働く上で、「自分という労働力」の価値をあまり考えていないなと気づかされました。すでに給料は決められたものであり、それが当然であると思い込んでいたからです。
私は今、けっして自分がブランド人とは言えませんが、まず自分の労働力は安売りしない存在になっていこうと思いました。例えば、年功序列の企業では給料交渉は難しくても、自分がやりたい仕事や、希望する配属先など交渉できることは多々あります。
このように自分にとって望ましいポジションを獲得していく主体性を、会社員でも持ちたいものです。
『個』の時代は確実に到来しつつあります。何かを取り組むに遅いということはありません。今から、『個』の確立に向けて、動き出そうとパワーをもらうことができました。
ブランド人になるための考えや方法論が、全部で44個紹介されています。机上に置いておき、ちょっとパワーが欲しいなと思った時にパラパラと読みたいと思います。田端さんがとても熱いパッションを持っていらっしゃることを、随所に感じる一冊です。
5.印象的なフレーズ
君の仕事がどれほどつらくても、誰にでもできる仕事であれば給料は上がらない。
よくいわれる誰にでもできる仕事とは3Kのようなもの。現在、肉体労働職をされている方から反発がありそうですが、「ドMではなく、ドSになろう」という表現をしています。「S」とは、サービス精神・スペシャリストの頭文字であると。そう思うと、「相手に思いやりを持って対応する」、「プロ意識を持って業務にあたる」など、心がけ次第で「あなたにしかできない仕事」に昇華するのではないかと思いました。
6.この本を読んでみた感想
田端さんが引き抜かれ続けた要因が分かりました。常に社外に向けて、収益よりもインパクト重視して仕事をしています。会社員ですと、上司を見て仕事している人も多いかもしれません。上司の成績になるように、ただただ言われた通りに、行動する。残念ながら、それでは会社をひとたび出たら、「タダの一般人」です。
仕事のインパクトで、社外の人に「どう自分を認知してもらえるか」を重視ながら取り組んでいきたいと思いました。
7.この本は、こんな人にオススメ
-田端節を聞いて、元気が欲しい
-ビジネスパーソンとして、『個』の時代を生き抜きたい方
-ブランド人になって、脱社畜を目指している方
- 凝り固まった会社組織で働いて、何か刺激が欲しい
-とにかく現状を脱して、行動したい!と思う方
ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言 (NewsPicks Book)
- 作者: 田端信太郎
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/07/06
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
8.やってみようと思うこと
○「やること」ではなく、「やらないこと」を考えてみる
○型にはまらず、おもしろい道を選ぶ
○フォロワー1,000人達成(今年の目標は、300人)
ということで、心より皆さんからのフォローをお待ちしています(笑)
twitter.com
HOPE
《書評》働く女の腹の底(博報堂キャリジョ研/光文社新書)の感想
はい。輝きある可能性をお届けするHOPE(@poteshine)です。
1.本を読んだきっかけ
フリーペーパー「シティリビング」を見ていて、この本の存在を知りました。元々、女性の生き方やキャリアに興味があり、今の働く女性がどのような価値観にあるか知りたかったので買いました。
また、絵付きで働く女性のクラスターが7つに分けられていると知り、自分がもどのクラスターに当てはまるかチェックしてみたいと思いました。
2.著者
博報堂キャリジョ研
広告会社で有名な博報堂と博報堂DYメディアパートナーズの敏腕女性チームが、2013年に立ち上げた社内プロジェクトのこと。この「キャリジョ」というのは、OLに代わる言葉。職業を持つ、お金と時間を自分のために使いやすい子供のいない女性と定義されています。まさに、私。
専用のHPもあり、日々研究を深めていらっしゃいます。
career-woman-lab.com
3.本の構成
- 序章:OLじゃないけど、キャリアウーマンでもない「キャリジョ」という新星
- 第1章:キャリジョの仕事と恋愛・結婚
- 第2章:キャリジョとSNS
- 第3章:キャリジョたちのリアル
- 第4章:現代の女性が働く・生きるということ 犬山紙子さんスペシャルインタビュー
- おわりに
4.オススメの理由
「キャリジョ生態把握調査」として、1,280名のキャリジョを分析した調査結果が分かります。
主には、
- 仕事の価値観
- 恋愛・結婚の価値観
- 使いこなしているSNS
です。
私は特に、仕事の価値観について興味がありました。昔でいうバリキャリは古く、プライベートの重視も望む人が増えています。自称、私がバリキャリだった頃、結局は男性の価値観のもとに支配され、仕事を第1の優先事項としていました。だから、男性社会というコミュニティのなかで異質な女性は、「同期の男性以上に働かなければ、認められない」と感じ、走り続けるしかなかったのです。
また、恋愛の価値観では、モテの多様化について書かれていました。私が大学生時代には、ロングに巻髪&ふわふわシフォンスカートといったコンサバ系が人気でしたが、Tシャツ&パンツといったナチュラル系が多くなってきました。ちなみに私のショートへアーは、「ジェンダーレスショート」です。
もはや男子目線のみを意識した生き方ではなく、自分=個を大事にする流れに変化しています。
このように女性の価値観の変化を理解することができますよ。
5.印象的なフレーズ
パラレルキャリアについての記載です。
お金を得るというのはモチベーションの一つですが、その奥には、通常の仕事以での社会的な自己承認や自己実現を得たいという欲求があり、・・・(中略)
働く女性は、パラレルキャリアにも前向きなようです。
自分がパラレルキャリアを目指している理由を考えました。確かにお金はあればあっただけ嬉しいけど、お金のためではない。人生100年時代を生き抜くための複線的キャリアを作っていきたい。
でも本当は、本業ではかなわない、自分の心を満たしたいだけなのかもしれない。今の仕事はBtoBで、顧客から「ありがとう。」と言われてもそれはサラリーマン的な美辞麗句と思ってしまいますが、CtoCであれば、個人から本心の「ありがとう。」を聞くことができ、自分が役立っていると感じることができる。自己満足かもしれませんが。
6.この本を読んでみた感想
簡単にクラスターが分かる「キャリジョクラスター診断」が付いています。私は、 「プロキャリ」でした!
●仕事一筋のスペシャリスト プロフェッショナルキャリアのプロキャリ
- 仕事が大好きで、できるだけ長く仕事をしていたい。
- 買い物はブランドや周囲の評価にとらわれず、自分目線を大事に。
- パートナーとはフラットに。結婚や恋愛にもこだわらない。
私が20代の頃にドンピシャです。
今はパラレルキャリアを目指しているため、本業以外の時間を有効活用すべく、モーレツに残業したいとは思いません。もちろん、転職したばかりなので、仕事を覚えるまでは、しばらく本業に傾聴ぎみになると思います。
ただ、自分の「資産(知識・健康・ブログ)」を増やすために時間を使いたいのです。本業に全力を注ぐよりも、投資効果が高いと思いますし、本業にも結果が跳ね返るような好循環が生まれると思っています。
このように、自分のクラスターを理解したうえで、その他クラスターの特徴を読むと、とても面白いです。「あっ、こんな女性いるいる!」という感じです。
7.この本は、こんな人にオススメ
-自分も「キャリジョ」と思う人
- 働く女性のあるあるを知りたい方
- 働く女性の深層心理を知りたい方
- 働く女性に向けたマーケティングに関わっている人
- 働く女性に興味がある学生
- 作者: 博報堂キャリジョ研
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/04/17
- メディア: 新書
- この商品を含むブログを見る
8.やってみようと思うこと
今やプライベートを重視する傾向にある女性たち。私が意識したいことはこちら。
- 平日はダラダラと仕事せず、ゆっくり休むか、自己投資につながる行動をする
- 有給を先に決めて、旅行に行く
会社員が旅行に行くために、「必ずこの日は休むんだ!」という意気込みで、先に休みを申請してしまいましょう。
HOPE
《書評》しあわせになれる『はたらきかた』(武田双雲/ぴあ)の感想
武田双雲/ぴあ
はい。輝きある可能性をお届けするHOPE(@poteshine)です。
1.本を読んだきっかけ
転職しようか否か大変悩んでいた頃、ブックオフで目に留まりました。そもそも「働く上での幸せとは何か」ということに悶々としてため、タイトルに惹かれて読むことにしました。
2.著者
武田双雲
今では書道家としてマスコミで見かけることもある武田さん。右手も左手も使える器用な、身長185cm。実は、NTT東日本の営業マンを2年半やっていた経験をお持ちです。
書道家であるお母様の血を引いたのでしょうか、字が上手いことで知られていました。ある女性社員の名前を代筆したことをきっかけに、翌日には辞表を提出したそうです。なかなか退職届が渡せなかった私と比べ、潔い方です。
一般企業に勤務経験がある芸術家(書道家)が、どのように働き方を定義するのかに興味が湧きますね。
著者は30を超え、ベストセラーに「ポジティブの教科書」があります。
ポジティブの教科書 ― 自分も周りの人も幸運体質になる3つの基本と11の法則
- 作者: 武田双雲
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2013/11/29
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (3件) を見る
3.本の構成
- イントロダクション: しあわせになれる「はたらきかた」とは
- 第1章: 頑張らないで楽しむスタイルにシフトする
- 第2章: 楽しいを増やすと最幸の生き方になる
- 第3章:ワクワク社会人になるためのヒント
- 第4章:オンリーワンの仕事をつくる
- 第5章: 働き方のスタンダードが変わった
- あとがき
4.オススメの理由
「仕事の成功を目指すのであれば、頑張られなければない。」と思っていた概念が覆されました。
過去の上司に、「仕事は趣味じゃない。」と言われたことがあります。だから、学生時代は「勉強」を頑張ったけど、社会人では「仕事」を頑張るものという意識が植え付けられていました。
しかし、ふと考えさせられる機会になりました。
仕事で成果を出して昇進した結果、何が残るのだろうか。
それを掴むために、犠牲にすることがあるのではないだろうか。
20代は常に仕事に突っ走ってきたため、プライベートや自分の体調は全く大切にしていませんでした。遅ればせながら30代になり、「仕事が全てではない」と気づけたことが良かったです。今では趣味を悪いものと捉えず、むしろ仕事との良い相乗関係として取り組めている部分があります。
5.印象的なフレーズ
あなたには十分な能力があって、価値のある人間だということです。
自己肯定感が低いことに悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。日々生活していると忘れがちですが、日本は恵まれています。
私は、価値観が揺さぶられ、何かを考えるキッカケとなるため、旅行に行くことが好きです。このフレーズから、フィリピンに行ったときを思い出しました。子供がうろうろするスラム街。ボッタクリが横行するタクシー。日本では考えられない光景です。平和な日本で生まれ、生活しているだけで十分幸せなのです。
就活で大手企業に内定を得られなくても、リストラされても、そんな「世間的な評価基準」は幸せには関係ないということです。
相手から何かしてもらうことを求めて行動すると、最終的にはつらくなってしまいます。
仕事で仲間を助けると、「次は助けてくれるかな」という期待をしてしまいがちです。まずは自分を犠牲にせず、人助けをしても見返りは求めない潔さを持ちたいものです。
6.この本を読んでみた感想
仕事は頑張るより「楽しむ」ほうにシフトしよう、というお考えをお持ちの武田さん。
現役会社員としては、一理ある部分とそうでない部分があるなと感じました。通常、週5日は会社勤務していると、1週間で家族と過ごす時間より、会社で過ごす時間のほうが長くなります。
なので、会社で過ごす時間を「楽しく」過ごさなければ、人生の大半の時間が無駄になると思うため、仕事は「楽しむ」ほうが良いと言えます。
一方、自分を会社員としてちょっとずつでも高めるのであれば、時には成長痛を伴う場面も必要ではないでしょうか。あまりにも長い期間ですと磨耗してしまいますが、自分を成長させるために、時には真剣に仕事に向き合うことは自分を裏切らないと思います。筋トレみたいですが。ただ、身を粉にして働くのではなく、幸せに近づけるように色んな働き方を模索したいと思っているので、私自身パラレルキャリアに向けて少しづつ動き出しているところです。
今は、定職を持たずユーチューバーとして生活する人がいるなど、幸せの定義は一般化できません。自分で自分自身の幸せを定義し、それを自ら選択していく勇気を持つ重要性を学びました。
7.この本は、こんな人にオススメ
- ポジティブな気持ちになるためのスイッチを知りたい人
- 就活をしている学生
- 会社の活力を取り戻したい経営者の方
- とにかく真面目に会社に忠誠つくして働いている会社員
- 幸せな「働き方」「生き方」について考えてみたい人
- 作者: 武田双雲
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2015/07/18
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
8.やってみようと思うこと
「人生ビジョンについて考えてみよう」という記載がありました。どこか連休が取れたときに、考えてみたいと思います。
自分にとっての理想の仕事と生活を描く(=自分の理想像を組み立てる)
その仕事を通じて自分が社会に何を与えられるのか(=どのような影響を与えるのか)
HOPE