HOPEのポテンシャイン

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《ビジネス書評》40歳が社長になる日(岡島悦子/NewsPicks BOOK)の感想

40歳が社長になる日(NewsPicks Book)
岡島悦子/NewsPicks BOOK

はい。輝きある可能性をお届けするHOPE(@poteshine)です。

今回の書評は、岡島悦子さんの「40歳が社長になる日」です。

1.本を読んだきっかけ

Amazon Kindle Unlimitedを見ていたら、「NewsPicks BOOK」関係の本が、たくさん読み放題になっていました。著者である岡島さんの本を、過去に読んだことがあり、タイトルから「経営者に相応しい人材」についての考え方を知れると思い、読むことにしました。

抜擢される人の人脈力  早回しで成長する人のセオリー

抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

過去に読んだ本:「抜擢される人の人脈力」


2.著者

岡島悦子

twitter.com

株式会社プロノバ代表取締役社長

株式会社丸井グループ 社外取締役
ランサーズ株式会社 社外取締役
株式会社セプテーニ・ホールディングス 社外取締役
株式会社リンクアンドモチベーション 社外取締役
株式会社ヤプリ 社外取締役
株式会社FiNC Technologies 社外取締役
引用:CEO’s Profile 岡島悦子代表プロフィール - 株)プロノバ

ハーバード大学でMBAも取得され、輝かしいキャリアの持ち主でいらっしゃいます。
15年間、毎年200人以上の経営者のリーダーシップ開発に伴走されてきた「戦略的経営者開発コンサルティング業務」のプロです。

「人生100年時代」に、いくつかの肩書きを持って仕事をされている方もいらっしゃいますが、岡島さんはポートフォリオ・ワーカー」らしいです。社外取締役やアドバイザー、教授など30以上の役割を果たしてらっしゃるとのこと。

3.本の構成

  • 第1章:「40歳社長」が必要な理由
  • 第2章:リーダーシップの”型”が変わる
  • 第3章:「40歳社長」のつくり方
  • 第4章:ダイバーシティ推進論の誤解
  • 第5章:「40歳社長」になる方法
  • おわりに

現在必要なリーダのあり方だけでなく、停滞した企業組織の活性化方法についても知ることができます。文章自体は読みやすいですが、社外取締役などで関与している会社経営の実態が書かれているため、内容が濃いなと!と感じます。


4.オススメの理由

私自身、大企業に在籍していた経験がありますが、書籍中に書かれているイノベーション」を妨げる要因の一つ一つがとても納得いくものでした。これは、学者ではないリアルを知っている岡島さんだからこそ、書くことができる内容だと思います。

また、今の時代だからこそリーダーに求められることついて書かれています。こんなリーダーだったら、毎日がワクワクするし、新しい事業も育つなと思わせてくれる内容でした。

タイトルの通り、なぜ40歳が社長になるのが相応しいのか、理解することができました。若者にチャンスありです。

5.印象的なフレーズ

顧客に最も近い現場の最前線の人たちが専門性を駆使してチームで顧客インサイトを探り、その情報が会社に縦横無尽に取り込まれていき、最終的な意思決定者のリーダーまでやってくれるという流れです。

従来型の「上が強いリーダーシップ」では、もはや時代変化のスピードには対応できません。顧客に日頃から接する現場がこそが、顧客インサイトを知ることができるからです。

「優秀」の定義が、「過去の成果」から「未来に成果を出せそうか」のポテンシャル、に変化してしまうのです。ドルマネジメント受難の時代の到来とも言えます。

今まで崇め奉られた上司・管理職が、老害と化し、追いやられてしまうかもしれません。「昔は、○○だった・・・・」なんて口走ったら、アウトでしょう。


岡島さんが学生を卒業して入った会社は、三菱商事です。その頃、男女雇用機会均等法施行後の女性総合職三期でした。男性150人に対して、女性はたったの2名だったそうです。

今考えれば「職業人としてとして男子化する」ことに「無意識に」過剰適応してきた、とも思えます。

ドキッとしてしまいました。私は某大手企業に入社し、全国で初めての女性営業職になりました。全国各地から集まる研修では、まさに岡島さんと同じような状況で紅一点でした。当たり前に男子化が求められ、生き残るためには、見よう見まねで男子化するしかありませんでした。

6.この本を読んでみた感想

一言でいうとすれば、「VUCAの時代」・「人口減少」・「働き方改革」・「AIの進化」の渦中における、「リーダー像とリーダー育成」でしょうか。

若手が、顧客インサイトを掴んだ斬新なアイデアを提案しても、上司から実現性や収益性などの観点から指摘を受けてしまいます。上司にとっては、部下が上げてきたアイデアを指導することこそが、上司の役割だと思っているからです。その結果、イノベーションが阻害された面白みの無いアイデアに落ち着いてしまうのです。

いわゆる老害』<=実行しない評論家には、首を傾げたくなりますね。もちろん、年を重ねている分、経験からしか見えない判断もあるかと思います。ただ、デジタル化がここまで進んでいる今では、「若手のアイデアに宝物はないか」と、引き上げる懐の広さを持っていただきたいし、それでなければ企業の繁栄はないと思います。


また、企業が存続していくためには、「破壊的イノベーションに注力することはもちろん、それを可能にする人材の確保・育成が必要です。先見性の在る企業はは、すでに戦略的な社長候補の選抜・育成をしています。

部署異動が多い方。重いポジションを与えられた方。それがどういう意味か分かりますでしょうか。

仕事で有望視され、経験を積むために与えられた試練なのです。仕事で成長するためには、同じことを漫然と行うだけではなく、未知なる世界にいかに対応していけるかが、今後のもっとも大きな鍵になります。

私自身、やったことがない仕事に対して、先々の結果を考えるあまり、行動が取れなくなってしまった時期がありました。今だからこそ、「失敗しても命はとられない。むしろ、糧になるので、臆せず挑戦してみよう!」と、過去の自分に言ってあげたいです。

7.この本は、こんな人にオススメ

-40歳の社長が必要な理由を知りたい方
- VUCAの時代に、変わりゆくリーダー論を知りたい方・リーダーシップのあり方に悩んでいる方
- 社内に「破壊的イノベーション」を生み出す方法を知りたい方

40歳が社長になる日(NewsPicks Book)

40歳が社長になる日(NewsPicks Book)

8.やってみようと思うこと

自分の「キャリアタグ」を増やす

複数キャリアの強みを意識して仕事をしていこうと思います。遅すぎることはありません。「レアキャラ」を目指していきます。
同じようなことを、元リクルート出身で、現在は校長を務める教育改革実践家藤原和博さんも仰っています。

藤原和博氏が教える「100万分の1の人材」になるために今すべきこととは?

自分に新しい肩書きを付与する

肩書きって、部長や課長だけでしょうか。医者や弁護士などの国家資格で無い限り、肩書きは自分で名乗ることができます。 名乗った瞬間から、プロフェッショナルです。誰も名乗っていないなら、「自分で自分の仕事を定義」すれば良いと思っています。

例えば、分かりやすい例でいうと、「●●アドバイザー」、「●●コンサルタント」などがあります。自分が人よりちょっと価値提供できそう事柄で、面白い肩書きを考えてみたいと思います。


以上、岡島さんのパワーが伝わる良書でした。講演などで、直接お会いしたいです。


HOPE